ボルドー・メドック地区マルゴー村
シャトー・マルゴー1982年
カベルネ・ソーヴィニョン75%
メルロー20%
カベルネ・フラン&プティ・ヴェルド5%
 1級格付けのシャトー・マルゴーは、ボルドー・ワインの中で最も「女性的」と言われています。ただ、日本的な大和撫子タイプではなく、力強いヨーロッパ女性タイプのようです。日本では、渡辺淳一さんのベストセラー小説「失楽園」で一躍有名になりましたが、文豪アーネスト・ヘミングウェイが最も愛したワインとしても知られています。
 ヘミングウェイが生まれたばかりの孫娘に「このワインのように女性らしく魅力的に育つように」と「マーゴ」と名づけたと言う話は余りにも有名ですが、「共産党宣言」をマルクスと共同執筆したエンゲルスにも、「貴方にとって幸せとは?」の問いに「シャトー・マルゴー1848年」と答えたという逸話が残っています。このワインには人を魅了する魔力のようなものがあるようです。
 70年代中頃までは不調期が続きましたが、77年に現在のメンツェロープス家が所有者となってからは、著名な醸造アドバイザーのペイノー教授の指導のもとで改革が進められ、翌78年から新たな伝説となるワインを安定して造り続けています。
 1982年のマルゴーは、極めて力強く溌剌として複雑な味わいのワインとなりました。力強さの中に柔らかさがあり、それがエレガントな味わいを生み出しています。最も「官能的」なワインと評されるのも素直に頷ける味わいです。