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ソムリエの追言「保存にオリーブオイル」



ソムリエの追言「保存にオリーブオイル」



MICHIGAMIワイン愛好家から 以前にイタリアで、ワインのボトルにオリーブオイルを 入れて酸素と遮断しておく事をきいたことがある と言う意見を頂いておりました。
さて、どういうことなのでしょうか。

確かに、油分はワインの上に浮き、酸素との接触を断ちます。
とはいえ、何か違和感を感じてしまうのです。
そこで、いろいろと調べてみました。
実は、イタリアに限ったことではなかったのです。

フランスでも、その方法でワインを保存していたのです。
しかも、その地方はシャンパーニュです。
まだ、発泡ワイン が生まれていない時代の17世紀のことです。
その当時の様子が描かれているものを以下に紹介します。

その昔は ワイン造りに関する知識も設備も不十分な頃ですから 糖分を残したまま、つまり、完全に発酵してない状態で、 樽で輸送されていたので、春の暖かさでワインの中の酵母が目覚め、 その糖分をもとに再発酵を始めてしまうのだそうです。
(ちなみに、ワインのアルコールは、一般的に添加されるものではありません。
ブドウにある糖分を、酵母が分解して造られるのです。
糖はアルコールの他、炭酸ガス、熱に分解されます。)

しかし、消費地では、ワインの新鮮さを保つため当時すでに再発酵前に瓶に小分けし栓をしていたそうです。 (樽のままでは表面積が広いので酸化が進みます)
瓶詰めされたワインは追加発酵から生じるガスを逃すため、 垂らしたオリーブオイルの膜か、ゆるい布切れで栓をして保存していたとのことです。

この後、コルク栓の開発を経て、偶然に炭酸ガスが閉じ込められて、 現在のシャンパーニュが出来るわけですがそれは、また別のお話。

つまり、酸化を防ぐ意味もあるオリーブオイルでの保存ですが、 実は、再発酵して発生する炭酸ガスを逃がす役目を持つ栓、 密閉しない栓の代わりだったわけです。
正直、驚きました。今から400年前もの前に、ワインを美味しく 飲むにはどうしたらよいかを、こんな風に考えていたなんて。

時は移り、現在。
フランスやイタリアでもそのような習慣はほとんどないようです。
もしかしたら、ワイン生産者が自家用のワインに対してそのような 保存方法を行っているかもしれませんが。

ところで、余談ですが、皆様が楽しみにしている?ホストテイスティング。
由来は毒味だったり、もてなしだったり言われています。

もう一説は、そう、このオリーブオイルによる保存が由来ということです。
オリーブオイルはもちろん提供前に取り除くのですが、どうしても残ってしまう 場合が有るようです。それをゲストに提供しないようにする為だとか。

どれが、本当で、そうでないかは、わかりません。
もしかしたら、どれも 本当かもしれません。

何にしても、今も昔もワインを美味しく飲むための知恵には 感心させられますね。

以前のご質問にお答えさせて頂きました。




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