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ソムリエの追言「すでに春爛漫!レモン祭り!」


ソムリエの追言
「すでに春爛漫!レモン祭り!」



2月のヨーロッパはまだまだ寒く、どんよりした天気が続きますが、
青空が眩しい地中海沿岸では数々のカーニバルが行われています。

ニースやヴェニスのカーニバルが特に日本でも有名ですが、
黄色とオレンジ一色(2色?)のお祭りがあるのをご存知ですか?

場所はマントン。
モナコ公国よりさらに東に行ったところにあるコートダジュール最東の街。
トンネルを越えればイタリアのリビエラ、ヴェンリミーリアの街です。
凍てつく寒さのパリを尻目に、青空の下で大量のレモンとオ レンジが街を彩るのが 「マントンのレモン祭り」です。

なんと今年は 87回目!なかなか歴史のあるお祭りなのです。

イメージとしては札幌の雪祭りの氷がすべてレモンとオレンジになった感じです。 ビオヴェス公園に展示される巨大なレモンとオレンジで作られたオブジェたち。 レモンとオレンジで作られた山車のような巨大な人形を担ぐ昼のパレード。

ディズニーランドのエレクトリカルパレードのような夜のイリュミネーションパレード。 聞くだけでわくわくしてきませんか?



さて、このマントン産のレモンはなんとフランス産レモンの7割を占めているとか。 まだモナコの領地内だった頃は、当時のモナコの貴重な財源でした。

とても粋なのは、レモンやオレンジを傷つけないよう釘は使わず、
オブジェにゴムで留めている点です。
2週間の会期が終わると、多くはレモンリキュ ールやアルコール原料として
利用されるのですが、一部は市民に安く販売されるのです。
ほぉ~♪とってもエコでナイス!

会期中は街中で、レモンにちなんだ出店や食事が出されるのも楽しみの一つです。 マントン産のレモンは皮が厚く、果汁が多いことが特徴でお料理にもお菓子にも合うそうです。 ジャムやジュースの屋台のほか、レストランではかんきつ類を使ったお料理がテーブルを彩ります。

もともとニースのように人形山車のパレード主体のこじんまりしたカーニバルだったものが、 名産品のレモンをメインにしたら?というのが発端で今の形になったそうです。
それが今では会期中40万人超を集めるお祭りに。すごいなぁ 。

いつの世も、「まずは足元を見よ、己を知れ、さすれば道は拓ける」といったところでしょうか。 日本の町おこしにも見習うべき点が多そうなお祭りですね。

さて、このマントン。
どんな街かというと、とてもこじんまりとしていて海からそそり立つ丘に旧市街が広がっています。 高い塔のような建物が沢山あって、一見コートダジュールというよりはリビエラ(イタリア)風で興味深い街。

夏には旧市街のサン・ミッシェル教会で開かれる音楽祭も有名です。
音楽に疎い私でも知っているようなチェロの巨匠がゲスト出演
するとポスターに書いてあって、驚いた記憶があります。
日本からも今まで数多くの演奏家が出演しているようです。

涼しい夜風に当たりながら、大家や有望若手の演奏するクラッシックを
風情ある街の中で聴くなんて、これとない至福の時間ですね。

そしてマントンはレモン・音楽祭の他にも欠かせない画家がいます。
それがジョン.コクトーです。
海辺には廃墟の要塞を改装したジャン・コクトー美術館があり、彼の生涯を紹介しています。 さらに市庁舎のなかにはコクトーによる壁画が見事な「結婚の間」という部屋があり、こちらも一般に公開されています。

実はマントンにサマースクールで滞在したことがあるのですが 、
その学校の終業式はこの結婚の間で行われました。
コクトーの壁画の間で修了書をもらうというのは、
かなり贅沢な体験だったなぁと感謝しています。

しかし、このマントン。フランス人に「サマースクールはマン トンにした」と伝えたら、 なんでそんな「お年寄りが行くようなところ」と言われました。
どうやらレモン祭りや音楽祭以外のときは、のんびり静かな、
若者が遊べるお店の少ない「養生場」のようなイメージが強いようです。

寒いヨーロッパに飽きた。「でも夏は高いし時間が取れない」
という方は、ぜひ2月下旬のマントンに行ってみてください。

明るい色彩と、かんきつ類の爽やかな香りとエメラルドグリー ンの地中海が一足早く春を感じさせてくれます。
眼を閉じて想像するだけでも、レモンの鮮やかな色彩と爽やかな香りが感じられて元気になってきませんか?
皆さんの心にマントンから明るい気分が届きますように。


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