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愚息の独り言「幼年時代の旅行 第13話 紅海の秘密」


愚息の独り言
「幼年時代の旅行 第13話 紅海の秘密」

2013年11月15日


紅海は地図上では幅が狭く見えるが船から向こう岸は見えない。
海がとにかく綺麗だ。 この旅行から数十年後にチャーメルチェック(シャルムエルシェイク)で潜った。ここはエジプトの観光地でイスラエルとの国境線近くにある。

エジプトといってもイスラエルはすぐそこ。
僕のスキューバーダイビング歴では海底が世界で一番綺麗だった。
なだらかな地形と珊瑚礁。
年に100本以上潜っていた僕が驚いたほどだった。
いろいろな国へ行ったが、海底の美しさでチャーメルチェックに敵う所は無かった。

その昔、高品質の真珠(南洋球)はおもに紅海でとれた。
TEAR MOON(月のしずく)と言われアラブ人の間では大変貴重だった。

日本の養殖真珠は加工されている為イミテーション扱いされ、
ジュエリーとしては未だに認められていない。だがおそらく、それはもう昔の事。
今は美しい天然真珠は取れないのではないか。
当時に比べると海は汚れてきている。

そんな美しい海を航海中に、仲良くなった男の子に引っ張られて食堂に行った。
すると何と彼のお母さんが大きなケーキを前にして待っていた。
それを見て僕は一目散に逃げた。
坊やは追いかけて来たが逃げ切ってしまった。

彼が嫌いなわけではなかった。
おそらく彼の誕生日だったんだろう。

そんな豪華なかしこまった場に慣れていなかったので恥ずかしかった。
・・・いやなガキです。 いまだに思い出すと自分が恥ずかしくなる。
悪い事をしたなあ~と、失礼な事をしたなあ~と。
彼はせっかく僕を、僕だけを誘ってくれたのに。

そんな事を月明かりの甲板で月を見ながら一人寂しく思っていた。
海は穏やかだ った。

後々この地に何度も訪れるとはその時は想像出来なかった。
おそらく今までの人生でいちばん感動したのが、
今書いているこの船旅だが3番目に感動したのがイスラエル旅行だった。

僕は本を読んでから旅行をするということは無い。
感動が薄れるからだ。
歩いてみた後、そこに関する資料を見ることが多い。
魂の感動とインテレクチャルな感動と2つ味わえる。

イスラエル旅行後は旧約聖書にちなんだビデオをいくつか見た。
天地創造、モーゼの十戒にシナイ山、オリーブの木、
セント・カトリナ寺院、死海文書・・・歴史の宝庫だ。

しかも7000年の時間を生き続けてきている民がパレスチナ人だ。
ユダヤ人ではない。いやパレスチナ人こそが本当のユダヤ人だ。

その地へ行ってみるとパレスチナ問題がよく分かる。
ユダヤ人は途中から来た人々だ。
イスラエルは戦勝国アメリカが1948年に70年間と言う約束で建国した。
2018年には他の国に移動しなければならないらしい。

にわかに満州だとか日本だとかいろんな噂が出ているが、本当だろうか?
軽井沢ではビル・ゲイツが巨大な地下都市を掘っているなどと言う噂まで出ている。

最近の案は、アメリカがサウジアラビアの5分断を提唱している。
その一部にイスラエルを建国と。
今年2015年すでに40隻のアメリカ軍艦が地中海に待機している。
イスラエルと、アメリカがイラン攻撃をしたら、第3次世界大戦となる。

エルサレムはユダヤ人にとって聖地。
ユダヤ人にはエルサレムがイスラエルの首都だ。

しかし世界の大使館はエルサレムには無い。
エルサレムに有るのは領事館だけ。
大使館があるのはテルアビブ。
どこかのカルタ取りの叔父さんがエルサレムに強引に大使館を作った。
モサドの義息の性?
エルサレムは世界各国の聖地であり、イスラエルの首都としては認められていない。

アブラハムが息子イザック(最初のユダヤ人)を神の命により生贄に捧げようとしたモリアの丘。
その岩山には石の寺院が建てられている。
その岩にはおっかないおばさんが鎖を持って座していた。
そこで立ってお祈りでもしようものならその鎖でどやされる。

彼女はイスラム人だ。

その石の寺院はマホメッドが昇天したとされる。
そう、イスラムの聖地となっている。
同じ場所がイスラムとユダヤの聖地?
そう言えばアブラハムが最初に女中に産ませた子は
イシュマエル(最初のイスラム人)石女(うまずめ)と言われていた妻サラに産ませた子がイサクだ。

エルサレムの箱庭の様な小さな城壁地にはイスラム教徒、
ユダヤ教徒、カソリック教徒、旧ギリシャ正教徒が 共存していた。
建物遺跡ではなく人種が生き続けている所には文化を感じる。

イスラム教徒が世界に21億人 ユダヤ教徒が数千万人?そんな馬鹿な・・。
宗教が違うだけで、カナンの地ではパレステイナ人 ユダヤ人同じ人種が殺し合っている?
同じユダヤ人でも統一感の無さが浮き彫りとなっている。
イスラエルとエジプトとの違いは土の色。
イスラエルはねずみ色がかっている。石が砕かれて出来た様な色だ。
モーゼはわざと石油の出ない地を選んだのだろうか?
(フランスの冗談で、石油の出るアラビア半島ではなく石油の出ないシナイ半島を選んだモーゼを皮肉った)。

朝、目が覚めたら両岸が狭まっていた。スエズ運河だ。
黄土色の両岸を汚れた白ターバンとシーツを纏った様なカンドゥーラ、
そんな格好をした人達が歩いていた。 3日前とは違う人種だ。

1869年11月17日に完成、開通したこの運河には歴史を感じる。
あたかもモーゼが切り開いた後また塞いだのかと思えるような。



続く


【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。



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