2018年6月度 頒布会ワインレポート2/2



6月度 頒布会ワイン・レポート 2/2
「ジョンカード紅白ラベル2008年」
「シャトー・ルボスク2010年」
「ジョンカード黒ラベル2014年」


MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、テイスティングで紹介していきます。

今週は
極上 赤ワインセットの中から、
ジョンカード紅白ラベル2008年
シャトー・ルボスク2010年

特選 ワインセットの中から
ジョンカード黒ラベル2014年

のテイスティングレポートをお届けいたします。


シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル2008年
フランス国旗 ボルドーAOC
メルロー:50% カベルネ・ソーヴィニョン:50%


ジョンカード紅白

【外観】
ルビーからガーネットに変わる中間の色合い。

中心の色合いは赤黒く、グラスの向こう側はまったく見えません。

エッジ(縁)の部分には熟成を示すオレンジ色、 茶色が出るか出ないか微妙なところです。

色が変わり始めていますが、はっきりとしたグラデーションはまだ見られません。

粘性はしっかりと厚みのあるレッグス(グラスを傾けた時のワインの垂れ具合)がみられる事から、 アルコールが十分にのったフルボディである事が分かります。

【香り】
スミレの花、ブルーベリージャム、熟したプラム。

開栓直後からふくよかな果実の香りが前面に出ています。

グラスを回していくと、バラの花、ブラックペッパー、コーヒーキャンディー、ココア、バニラや土の香り・・・

熟成によってコンポートやローストシュガーのような甘い香りも出てきています。

時間を置くと、鉛筆のような炭素っぽいニュアンスを含んだ木の香り、インクのような香りも感じられます。

香りの要素は実に多彩で、それらが一つ一つの要素を構成しながら、全体として大きな香りの塊となって複雑な印象を与えています。

【味わい】
しなやかな口当たりとしっかりしたボリューム感。

酸は大人しく、全体のバランスを引締めながらも果実味の中に熟成の旨みが見えてきています。

タンニンもなめらかに落ち着いており、ギスギスした感じはありません。

【料理】
合わせる料理のおすすめは、噛み応えのあるしっかりとした赤身の肉を濃い目の塩・胡椒で焼き上げたステーキ、 肉団子など、和風中華の濃い目のタレを使った料理、少しくせのあるシェーブルタイプ(ヤギ乳)や、ウォッシュタイプのチーズ、トマトソースにスパイス、ハーブを合わせた料理、焼き鳥(タレ)、豚の角煮。

濃い目の味付けの中に、ほんのりと甘味のある料理との相性は特におすすめです。



「シャトー・ルボスク 2010年」

AOCメドック/クリュ・ブルジョワ
カベルネ・ソーヴィニョン:62%
メルロー:26%
カベルネ・フラン:7%
プティヴェルド:5%

シャトー・ルボスク

シャトー名でもある、「ルボスク」とは「高い場所」という意味を持ち、ジロンド川に面した左岸の丘の上、海抜25mの高さにシャトー・ルボスクは建っています。

太陽の光とともに川からの反射熱で葡萄は完熟し、 高い場所は水捌けに優れるため、ワイン用の葡萄を育てるうえで最高の条件を兼ね備えているといえます。

造り手のジャン・ミッシェル・ラパリュが「より身近に、美味しいワインを」を コンセプトに 誠心誠意作りあげた渾身の力作です!

【外観】
黒味の強い、凝縮感あるガーネット。グラスとワインの接点を見ると、グラデーションはほとんど出ていません。

透明な層が分厚い事から、まだ若く、それでいてアルコールがのったフルボディ・タイプである事が分かります。

【香り】
コルクを抜くと 生命力を感じさせる活き活きとした葡萄の香りに心地良い土の香り、 すこし焦がしたトーストのような香ばしい香りが広がります。

このトーストのような香りは、樽からのロースト香がワインに溶け込んだものです。

ワイン全体の香りにアクセントとふくらみを与えています。

この香りは栓を抜いてから20分から2時間ぐらいの間がもっとも強く出ます。

【味わい】
口当たりはなめらかでドライ。 はっきりとした質感をもっています。

酸味は大人しく、甘くない黒蜜のような苦味を伴ったコクが残ります。

口の中でワインを広げていくとタンニンはしっかりしており、上顎のあたりで”ざらり”とした質感を感じます。

若干、喉に引っかかるようなクセがありますが、「イガイガ」とか「ギシギシ」といったネガティブな印象ではなく、心地良い個性として感じる事が出来ます。

余韻は長く、エスプレッソのような苦味が口の中に残ります。

【料理】
オススメしたい料理との組合せは、 このワイン特有のロースト香と、印象的な質感にあわせてガーリックトースト、 パルミジャーノ・レジャーノ、ミモレットなどのハードチーズを 厚めにスライスしたもの、 ハーブの香りをつけた鳥肉や豚肉のローストなどと 一緒に食べたくなる味わいです。


シャトー・ラ・ジョンカード黒ラベル 2014年

ボルドーAOC
メルロー50% カベルネソーヴィニョン50%

ジョンカード黒ラベル2014年

【外観】
エッジ(縁)に紫色を強く残す、赤と黒が混ざった色合い。

グラスの向こう側が透けて見えないぐらい濃く、凝縮感をもっている。

透明感は少ない。

【香り】
開栓後すぐにスミレの花、カシスの香り。

華やかな果実香が心地良く広がります。

グラスを回していくと、だんだんと黒胡椒のようなスパイシーな香りが立ってきます。

時間を置くと更に、プラムのようなよく熟した甘い香り、 ビターチョコレートのようなほろ苦くも香ばしい香りが出てきます。

【味わい】
しなやかな口当たり。しっかりとしたフルボディの辛口。

コク、酸味、渋み、バランスがしっかりと取れている。

タンニンはやや粗めですが、しなやかにこなれた味わいを楽しんでいただける1本です。

若々しい果実味の後に、喉の奥でしっかりとした力強さを感じます。

後味もとても心地良く拡がり、ぎゅうっと凝縮したアロマが鼻腔へと軽やかに抜けていきます。

白ラベルとブドウの配合は同じですが、黒ラベルの方が重いです。

【料理】
濃縮した味わいのワインには、それに負けない濃厚な味わいの料理がお薦めです。

レバーペーストのパテ、キノコやベーコン入りトマトソースパスタ、 ビーフシチュー、 ペッパーステーキなどの牛肉料理も。

焼き鳥のササミ(塩・わさび)、豚肉料理、チーズ、スパイスを使ったコクのあるソースの料理、 スペアリブなどのグリル、仔羊など脂味が多い肉料理など最適です。