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ノムリエの追言 「続々・保存について」



ノムリエの追言 「続々・保存について」



こんにちは。MICHIGAMIワインの道上です。

先週、保存について簡単なご説明をしました。
そんな事知ってるわい!と仰る方も多いと思いますが、
要は酸素に触れる事を極力抑えるということです。

全く無いと熟成しませんが多いと早まりすぎます。

最近日本では業者が商品の回転ばかりを考えるゆえ 寝かせる(保存をする)余裕が有りません。 ボルドーに多いカベルネ・ソービニオンというぶどうの品種は寝かせる必要がある物が多く その為か最近は寝かせる必要のあまり無いブルゴーニュに人気は移動しています。

しかしレストランのシェフ達は料理とのマッチングを考えると 味を引き立て易いカベルネ・ソービニオンを好むようです。 古い良いワインはフランスでは見つけるのが難しく、 ロンドン、ニューヨークの方が探しやすい現状が有ります。

この件はまたゆっくりと話すとして、フランスで古くて美味しいワインを飲もうと思うと レストランで飲むのが一番手っとり早いのです。 ゆっくり保管して飲み頃に出す。 レストランにとっても一種の投資です。

フランスで美味しいと言われている、レストラン二つ星、三つ星などと言うところは ワインも相当良い状態で豊富な品ぞろえをしています。 地下室のある長期投資型の商売が考えられるお国柄と言えます。

一方、日本は回転ばかり考えレストランで熟成させることは皆無です。
しかもこれ見よがしにガラス張りのワインセラーに高級ワインを置くのは 如何なものでしょう?
すでに先週述べた通りで、あまり感心できません。

日本のソムリエは、あまりワインの仕入れに携わっていない方が殆どです。
与えられた環境の中、展示会等へ行って選ぶのがせいぜいです。
その点フランスの有名レストランのソムリエは世界中飛び回って 良いワインを探しています。

彼らの情報は我々輸入業者にとっても 重要な情報です。
美味しいシャンパーニュを見つけても売り先が決まっているので分けてもらえません。
もちろん日本では知られていないものが多いようです。

日本でも京都の美味しい小料理屋では農家の野菜作りを手伝ってまで 美味しい野菜を確保するなどと言う事もありますが、 国は違えども似たような事をやっているのですね。

少々脱線しましたが、ワインが酸素に触れるということは 栓を抜いた時はもちろんですが 急激に温度が上がると ワインが膨張して酸化の要因になります。 ワインが膨張しその後収縮する際に新たな空気が入り酸化の要因となります。

暑い所だと熟成が早まります。それは良い場合も悪い場合もあります。
じっくり長期熟成に越したことは有りませんが・・。
反対に若いワインを無理やり熟成を早めるという方法も有ります。
しかしこれは難しいです。

湿気が無いと乾燥したコルクから空気が入り酸化が進みます。
振動が有るとじっくり熟成出来ません。 おりの沈殿したワインが更に濁ると言う面も有りますが、中の空気と必要以上に混ざり酸化すると言うことがあります。

その昔樽のワインを船に積み外海でどんぶらこ、どんぶらこと樽を揺らし 熟成を早めるという事をやっていた時代もありましたが、これはあくまでも度数の強いワインのみです。
でなければデリケートなワインは味が壊れてしまいます。

明るいと酸化が早まります。(だから濃いグリーンのビンが多い)
窮屈と言うか、よどんだ空気ではなく風通しが良い保管場所が有難い。

ところで長く暖かいところにあったワインは一旦寝かせた状態で冷やすと(締めれば)よみがえる場合が結構あります。 ぜひお試し下さい。
あくまでも古過ぎないワインの場合です。

一度開けたが飲み切れずと言う方も多くいらっしゃいますね。
そういった場合バキュウムで真空にすれば2〜3日は味が変わらない。
確かにそうなのですが香りが飛びやすいことも事実です。

そういう場合は予めハーフ・ボトルを用意して詰め替えることも良いかと思います。
僕が子供の時はビー玉を入れて空間をなくしました。 これも一つの裏技です。

当店のBag in Box※を毎週少しずつ飲んでみました。
開けてから1年半かけて飲み干しましたが最後までほとんど味が変わりませんでした。
コックからワインを出すたびに中のビニールが収縮して最後の1杯まで空気に触れないのです。
赤ワインの場合はここまで長く飲めましたが、ロゼなら3ヶ月、白だと1ヶ月ぐらいでしょうか。
ただ空気が無いので熟成はしません。

先日フェイスブックで 「道上さんのメルマガを読んで、ワインセラーを買うのはやめることにしました」 というコメントをいただきました。 ワインセラーがないとワインが保管できない、だからワインが買えない、 と思っている方が結構いらっしゃる。
ワインセラーとか大そうなことは、あとまわしにしてまずは飲みましょう、気軽に!



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。



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ノムリエの追言 「続・ワインの保存」



ノムリエの追言 「続・ワインの保存」



保存に関してやはり納得して頂けない方が多いようです。
それは当然でもありますが、弊社スーパー・シニア・ソムリエに代わって、
私のつたない経験、一般論をお伝えしたいと思います。

そもそもコルクとワインの間に2センチほどのすき間が有ります。
この空気は何のためでしょうか?

そうです!この空気でワインは熟成して行くのです。 逆にこの空気の空間が4〜5センチボトルの肩まで来るようですと、既に酸化していて飲めない場合が有ります。

ワイン外観 ワイン外観
通常
空間が肩まで来ている


よくワインは14度に冷やさないといけないと仰っている方が多いようですが、
高温(20度以上)ですと熟成が早まるという心配が有り、熟成を通り越すと酸化して行くわけです。

リコルクという言葉を耳にしたことがある方がいらっしゃるかと思いますが、ワインが時間と共に、緩やかな蒸発で目減りした分空間が増えてしまった場合、空気の空間を埋めるべく、古いワインは20〜30年ごとに1本1本抜栓試飲し、状態の良い物だけを移し変え、適量にするわけです。

ですので産地、又はワインによって異なりますが、南の方の強いワインなどは急激な温度変化でないかぎり、 さほど質に温度での影響は有りません。ただ飲む時には多少の気配りは必要です。 逆に冷凍しない限り冷蔵庫で冷やしたから味が変わると言うことはあまりありません。

しかし繊細で古いワイン(ブルゴーニュ20年以上5,000円以上、ボルドー30年以上10,000円以上)は振動、光に気を付けて下さい。 何故ワインのボトルは緑なのでしょうか?光を通さないためです。

熟成、長期保存を考えるのであれば、地下室以外は考えられません。 何故地下室の裸電球なのか、何故湿気なのか、何故温度変化の無い所でなのか? こういった事を考えると箱型ワインセラーは役立たずです。 ましてやこれ見よがしに ガラス張りのワインセラーを開け閉めばかりしていると高級ワインはドンドン悪くなる一方です。

話を戻しますと、一般に我々が飲む美味しいワインは、古ければ飲む少なくとも数日前から立てておきましょう! オリが沈殿するのを待ち、しっかりとしたボルドーの赤ですと、アルコール臭をを強く感じない、16〜18度ぐらいで飲んでみて下さい。 或いは冷蔵庫にでも立てておけば結構です。

僕は、私は1本飲めない! と言う方には予めハーフボトルをご用意頂きコルクに触れるレベルまでワインを移し栓をして下さい。ボルドーのしっかりした物であれば一週間、味が変わりません。

冷蔵庫に入れておきますと、先ほどお伝えしたように、寒さで酸化のスピードが落ちますので、保存しやすいのです。どうしてもハーフよりも半端な量が残ってしまった場合私の裏技は:ビー玉を入れてワインがコルクに近くなる適当な所まで水位を上げます。小学生からワインを飲んでいるとこういう事を考えてしまいます。

窒素は味を損ねますのでお勧めしません。良くお店でボトルが逆さまに飾ってあって一杯からも飲めるという代物です。バキューム(空気抜き)は多少であれば宜しいですが、ボトル半分以下になった場合空気を抜くと同時に香りも抜いてしまう恐れが有りますので注意して下さい。

やはり総合しますと熟成はしないですが、飲みながらの保存では、又、便利さでは Bag in Box に勝る物は有りません。

先ほどの話に戻りますが、よく酸化防止剤が入っているワインは飲めないと仰る方がいますが、私のつたない経験で酸化防止剤の入っていないワインで飲める美味しいワインに出会ったことは有りません。

先ほどのリコルクの場合に酸化防止剤を入れる事は有っても、通常はボトルに注入する事はあまりありません。ぶどうを作る段階で付着させます。緑、黒、紺、紫とぶどうには色々な色が有りますが、あの紫色に光っているのがそのものです。
微量で有る為、決して身体に害があるものでは有りません。



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。



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ノムリエの追言「ワイン質疑応答」



ノムリエの追言
「ワイン質疑応答」



【質問】 
常温で何年も置きっぱなしのワインがあります。飲めるんでしょうか。


飲めるものもけっこうあります。

ラベルで生産地を確認してみて下さい。
ボルドーはもちろん、ボルドーより南の産地である イタリアやスペインなどのワインであれば多少の気温の変化には 強いタイプが多いです。
一旦冷やす(締める)と大丈夫な場合がほとんどです。

勿論古いワインでは無く、またあまり高級でない物に限ります。

ワインは気温が高いとだめだと思っているかたが多いのですが
急激な温度変化がだめなのであって室温程度では意外に 大丈夫です。

とはいえ置きっぱなしでは良くなることはありません。
いつだめになるか分かりませんがまだ間に合うかもしれません。
もったいないので前述の方法でさっさと飲んじゃいましょう。



【質問】 
一年前のボージョレヌーボーは早めに飲んだ方がいいの?


ぜひ早く召し上がって下さい。

ボージョレヌーボーは通常のワインとは分けて考えて下さい。
一般にあまり熟成しないボージョレヌーボーは もっともワインらしくないワインといわれています。 ヴィンテージに関係なく、早く飲むように造られているのです。

これは生産者側にしてみると大変魅力的なプロモーションです。
しかし消費者側にしてみれば(私などは特に)なぜこんなに高く 売られているのかと疑問に思うところです。 やり手の仕掛け人がいて、どこの国でも流行るのですが 5年程でブームが過ぎてしまいます。 日本は例外で去年もそれなりに話題になりました。

飲み屋さんにとっては 売り上げのきっかけになるので欠かせません。 しかしもう10年前から売上はかなり落ちているとのことです。 もう一度申し上げます。 とっておいても意味がありません。さっさと飲んじゃいましょう。



【質問】 
ロゼが好きなのに、美味しいロゼ・ワインを置いている所が少なくて・・
なぜですか?


ボジョレ・ヌーヴォはさておき、どうして日本ではロゼが売れていないのかが不可解です。 それはヌーヴォの様なプロモーションが成されていない事も理由の一つです。

また中途半端なものの様に思われがちです。
しかし、フランスでは 白と赤ワインを混ぜてロゼを作る事は禁じられています。 したがってフランスのロゼ・ワインは最初からロゼとして生産されています。
しかもしっかりとした市民権を得ています。
実際には春夏にフランスで飲まれるロゼの何と多い事やら・・!

日本ではロゼというと甘いロゼ・ダンジュのイメージが強いのかも分かりません。 ロゼ・ダンジュはルアール川のほとりで生産される非常に安価で甘いワインです。 ロゼ・ダンジュは甘いので辛い料理、たとえば四川料理などには合わせやすいかも しれません が、安さが先行していて美味しいと言われてはいません。

一方南仏などでは春、夏にロゼワインを飲むことがおしゃれとされています。
ご自宅のあるいはレストランのテラスでは、今はやりのIce Monaco (ビニール製のワインクーラー)でおもてなしされます。
サントロペなどでは高級レストランでも堂々とアイスバッグ(Ice Monaco) が使われています。 太陽の恵み、そして休息を謳歌する気取りの無い気取り ?
この光景は南仏では当たり前 !

そんな中でもPetale de Rose (バラの花びら)というロゼの中でも非常に流行っているものもあります。 17年前に、そんなに高くないし、たまたま生産者がサントロペの友人宅の隣だったので早速購入に動いてみました。

友人に紹介してもらい、売ってくれとお願いに上がったのですが、 生産されたワインはすべて行き先が決まっているのでダメだと断られました。 お隣さんの紹介だから100本だけであればと譲ってくれるという事でしたが、100本程度では送料の方が高くつくのであきらめました。

ボルドーには非常に美味しいロゼが沢山あります。 
しかしロゼと言うと コート・ドゥ・プロヴァンスとかバンドールが有名です。
やはり南仏という地域イメージなのでしょう。

是非、この夏はロゼをお試しください。
鳥、魚、野菜、デザート何にでも合います。生ガキ、ブイヤベースなどには最高です。

如何でしたでしょうか?
皆様のご意見・ご感想お待ちしております。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

それでは今日はこの辺で。


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ノムリエの追言「コルクを抜くまでの保存方法や温度管理」



ノムリエの追言
「コルクを抜くまでの保存方法や温度管理」



今回は以前のご質問にもう一度お答えしたいと思います。


【ご質問】
コルクを抜くまでの保存方法や温度管理は何が一番良いのでしょうか。


暑い時期は野菜、果物、魚、何でも冷蔵庫に入っていますよね。
保存には様々な方法がありますが、やはり冷蔵庫が何といっても一番です。
いろんな方から何処のワインセラーが良いかと聞かれ、
いつも答えるのに苦しんでいます。

そもそもワインセラーは何故あんなに値段が高いのでしょうか?
韓国産、中国産の冷蔵庫が3〜6万円。 日本の良い冷蔵庫でも7〜20万円で買える時代に、標準的なものでも20万円、ちょっとしたものなら80万円します。
どうしてこんなに高いのでしょうか? 冷蔵庫よりも機能がちゃちいのに?

それは大量生産になっていないからです。
機能的には本来であれば冷蔵庫の5分の1程度の値段であるべきだと私は思います。 これらの事がワインをちょっと聞きかじった人によって混乱を招いています。

他の食べ物と大して変わりません。
真空にすれば酸化しません(短期であれば)。
光や乾燥しすぎる場所は避けましょう! これらは一般の食材と大して変わりません。

食材でも冷凍出来ない物もあります。
そうです。ワインは冷凍すると解凍後成分が分離してしまうので避けましょう!
冷やし過ぎると(5〜7度)何が悪いのでしょうか?
ただ単に熟成しないだけです。
フランス人でワインセラーを持っている人達は皆無です。

でも冷蔵庫がいっぱいで入りきらないと聞こえて来そうですが、
その場合日当たりの無い涼しい所で保管して下さい。
その後いったん飲む前に冷蔵庫で冷やしてください。
これらは白も赤もスパークリングも一緒です。

我々が日常飲むワインは一般に1,500円〜3,000円。冷蔵庫で十分です。
何万円あるいは何十万円もするワインは信用のおける業者に預けましょう!
スーパーでもデパートでもこれ見よがしに丁重に勿体付けて陳列している所が有りますが、 その陳列場所までの移動が結構いい加減だったりする場合があります。
ですのであれもはったりです。

皆さん難しく考えるのは止めて気軽に飲みましょう!
フランスでもこの30年ですよ。能書きを言っているのは。
それまではいい加減な扱いでした。
ましてやアメリカ、イタリア、スペインなんて30年前はワインの文化は無いに等しかったのです。

ワインは美味しいか不味いかしかありません。
あとはとって付けた能書きです。


もっと読みたい方は 下記に:

45年前のフランスでの話ですが、冬場、一軒家は暖炉、 ビルやアパルトマン(マンション)ではセントラルヒーティングが一般的でした。 セントラルヒーティングとはボイラー(薪や石炭で沸かした湯を 全室に送る)で各部屋を暖めるシステムです。

地下にあるボイラー室には当時の燃料であった薪や石炭が積んであり、 そこにワインも積んでおくのです。 ワインは年に1回展示会などで120本単位でまとめ買いをします。

この地下室が実はワインの保管に最適なのです。
地下なので年間通して温度差が少なく、小さな裸電球で薄暗く、 湿度は高め、振動もほとんど無い、とすべてにおいてワインの酸化を抑えて 熟成させる 条件が揃っていたのです。 こういった場所であればワインは横に寝かせ静かに熟成させると ワインとは こんなに美味しい物かと再確認できます。

最近はワインの保管といえば、日本ではワインセラーが主流になっていますが、 モーターや扉の開閉による振動と、透明扉であるためいつも明るくて ワインが冬眠できません。

なによりも生きたワインにとってワインセラーの空間は 窮屈すぎるのです。
2−3週間程度の保管ならともかく、 ずっと置いておいて美味しくなることはありません。 反って不味くなります。

よくレストランで透明ドアのワインセラーに高級ワインを詰め込んでいるのを 見かけますが、パフォーマンスのためでしょう。
よっぽど回転が良いならともかく、もったいないと思います。

とはいえこれはあくまでもデリケートな高級ワインあるいはヴィンテージもの といわれる古いワインのお話。 一般の5,000円以下、1995年以降のワインは冷蔵庫で十分です。 熟成はしませんが凍るほどでなければ5度前後でも大丈夫です。

また秋冬ならその辺の棚に置いておいても問題ありません。
ワインは室温程度なら平気です。
ボルドーより南の地域産なら30度ぐらいになっても大丈夫です。

ただし、急激な温度変化には弱い場合があります。
たとえば宅配便の配達員のかたが夏場玄関口に置きっぱなしにし、 14℃程度の保管が 日中30℃以上に一気に上がり、汗をかいて だめになるといった場合です。

通常召し上がる分には注意点はこのくらいで十分です。
まったく難しくない、というより「え?こんなものでいいの」 と思われたのではないでしょうか。 ところで長く暖かいところにあったワインは一旦寝かせた状態で冷やして 締めればよみがえる場合が結構あります。
ぜひお試し下さい。


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ノムリエの追言「美味しい酒はどんな料理にでも合う!」


ノムリエの追言
「美味しい酒はどんな料理にでも合う!」



よく日本人は「どのワインはどの料理に合う」とか言っているのを聞きますが、
僕の持論は美味しい酒はどんな料理にでも合う、です。

とはいえそう言ってしまうとメルマガも終わってしまうので
弊社ソムリエには「このワインには何の料理が合う」などと書かせています。
しかし飲んだワインの量もたいしたことがなく、美味しい料理も まだそんなに食べた事がない若輩者が生意気な事を書いて 読者の皆様から大顰蹙(ひんしゅく)ではないかといつも心配しています。

前回、フランスでは甘い食前酒(あるいはシャンパーニュ)から始まり、白、赤、 そして食後酒(コニャックの様な蒸留酒。ケーキなど甘い物にはシャンパーニュ) ということを書きましたが、それはフランス料理のスタイルが確立されているからです。

日本の場合は大変多様化しており、いろいろな料理(和洋折衷)を いろいろなスタイルで食します。 ですので一概に肉には赤ワイン、魚には白ワインと決め込む必要はないようです。

元来白ワインは果肉だけを潰し発酵させるのに対して
赤ワインは 皮、種、果梗(茎)まで潰すのです。
それによって苦味渋味が出ます。

昔は手動のローラーミル(ブドウ破砕機)で葡萄の房ごと潰していました。
その中でも種が良いのです。
余談ですが、殆どの種はビタミンが多く植物の胎盤の様な物です。
かぼちゃの種なんか特に素晴らしい。
今流行のレスベラトロールのみでなく多くのアンチエイジングの源です。

僕はいつも脂味、塩味、胡椒味とくれば必ずワインと言い続けてきましたが、 特にこしょうは植物の種です。 ですので脂っこくて胡椒、七味、山椒などをかけて食べる物は赤が合うと言われています。 色でいうと焦げ茶色系の色の食べ物です。
ステーキは勿論の事、うなぎの蒲焼、牡蠣の土手鍋など。

逆に白ワインは酸味があるのでレモンをかけたり、塩をふって食べるような物。 生牡蠣、うなぎでも白焼き。 カルボナーラはパスタとしてはこってり系で胡椒もふってあるのですが これは白ワインが合うと思う。
色でいうと白とか緑の食べ物。

そしてその中間にある、から揚げやトマト系。
これはロゼワインが合います。
色でいうと狐色のもの。

これらはあくまでも強いて言えば、です。

食べる物によって5種類、10種類ものワインが出てきたらイライラしてきます。
食べたいように食べさせろ!飲みたいように飲ませろ!と言いたくなります。

多くの種類が出る会席料理も良いがその場合は日本酒が良いです。
どれと合う?どれが合わない? 何でも合う!!!

フランスで同じテーブルの複数のお客様から厨房にオーダーが入る。
たとえばお客様が4人ならオードブルからメインまでの3料理を 4人全部違うものにして注文する。つまり3料理X4人(種類)=12種類。
こんな注文が来ると決まって日本人です。
きっと4分の1ずつ食べながらお皿をとなりの人に回すのでしょう!
え!?回転フレンチ!?
そんな方達に限って、この料理に合うワインはなに?と聞かれるそうです。
12種類のワインを飲むのでしょうか?

せっかく4人でお食事するのですからもう少しましな食べ方をしたほうが
会話が弾みます。 首をかしげながら料理審査委員会でもやるのでしょうか?

日本人が友人たちと(家庭では勿論の事)同じ会席料理、 同じ蕎麦を食べるようにフランス人もここのアントロコット(ステーキ) が美味しいんだ、ここの何々が美味しいんだなどと言いながら みんなで同じ物を食べる時があります。
そういったときの方が話が弾みます。




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ワインメルマガ ノムリエの追言「飲み方」


ノムリエの独り言
「飲み方」



先般好き嫌い好みについて語りましたが、
ワインの飲み方にも好き嫌いはあるものです。
やはり慣れというものは簡単に変わりません。

食べ物の場合:お肉を食べる時 ヨーロッパではジャガイモがつき物です。
これはお肉の消化を助ける為にはなくてはならない物です。
僕が十二指腸潰瘍をやった時、生のジャガイモをかじった事で
十二指腸潰瘍を治しました。キャベツの十倍効きます。
フランス料理を沢山食べた時は必ずチーズが欲しくなります。

日本人がフランスで3日3晩フランス料理を食べると
大体の方は消化不良でダウンします。
息苦しく胸焼けのような・・。
弊社の社員を買い付けに連れて行くと僕は平気ですが、
美味しいからすぐ食べ過ぎてしまう。皆さん可愛そうに!
言っても聴いてくれません。
特に仕事で行った時などは忙しさとストレスからよけいでしょうか。

殆どの日本人はメインの食事で終わってしまいますが、
そこでチーズを食べると消化を助けます。
生活の知恵でしょうか。
日本の味噌汁、お茶などは特に効果があるかと思います。

麻布十番で舌を噛みそうなフランス名の
カウンター・フレンチ・レストランがあります。 タベログで1番でした。
行ってみると何とボトルでワインを飲んでる方は一人もいなく
皆さんグラスワインをなめる様にして飲んでました。それも一杯だけ。
まるで哲学を語っているかのように首を傾げながら・・!

グラスを始め (1杯1800円以上!)ボトルは5800円以上で
どれも頭が痛くなるような代物ばかり。
ところがメニューを見るとテタンジェ(シャンパーニュ)が8500円。
これは安い!2本頼んでしまいました。

僕は飲みながらでないと食べられないのです。
脂の強い場合は赤ワイン。
6年前、半年間お酒を止めた時がありましたが
何と食事の美味しくないと感じた事か!
何処もお酒に合わせて味が濃い。しょっぱいと感じました。

逆に食べる事無くお酒を飲むのも希有です。
食前に甘いポートワインを飲んで(1杯だけ)、
食事中は白ワイン、赤ワイン、コーヒー。
食後は殆どコニャクです。
たまに食べるデザートの時には シャンパーニュかマール(蒸留酒)です。

僕の父親は日本に一時帰国する時には大宮市にある
姉の家に泊まっていました。
150年以上続く老舗料亭・宴会場です。
その父が83歳の時のことです。
たまたまシャトー・ラ・ジョンカードをきらしていて日本酒を飲みました。

まずコップ1杯の水をゆっくり飲み、少しおなかに食べ物を入れ、 それからコップ1杯の剣菱樽酒を約30分ゆっくりと飲み干します。
その後どんどんピッチが上がっていってました。

勿論食事をしながらで、
毎晩約一升瓶1,5〜2本は飲んでいました。 僕は一晩で一升瓶1本が限界です。
しかも父の酔っている姿はついに見られませんでした。
戦前上海に6年(フランス租界)ボルドーに50年、
生涯どれだけのワインを飲んだのか・・・?
これだけでも相当ワイン生産者に貢献したのではないでしょうか。

フランス人も飲まなくなりました。
ましてや食事無しでワインを飲む事は 極めて珍しい事でした。



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。




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ワインメルマガ ノムリエの追言「好みは人それぞれ!」


ノムリエの追言
「好みは人それぞれ!」


MICHIGAMIワインの道上です。
前回の独り言へ数多くのお返事を頂きありがとうございました。
皆様のご意見・ご感想は大変参考になります。
どんどんお送り頂けると嬉しいです。
それでは今回の独り言です。

今まで飲んだ中でボルドーの赤ワインが一番美味い、
と思っています。他のワインと何が違うのでしょう。


ワインの歴史、生産量、どれをとってもボルドーは世界を圧倒しています。
フランス史上2度もボルドーに首都が置かれたことをご存知ですか。
フランスにとってそしてヨーロッパの歴史においてボルドーは
大変重要な都市です。

イギリス領であったことがあるボルドーはイギリスの影響を強く受け、
ワインは重要な輸出品でした。
現在では瓶詰めが一般的なワインですがそれまでは樽、そしてその前は
陶器に詰められていました。
陶器は馬車で運ぶと壊れやすいためもっぱらガローヌ川、ドルドーニュ川、
ジロンド川の水上交通路を利用した輸送が中心でした。
そしてイギリスが世界を席巻し大英帝国と呼ばれていた頃、そのイギリス
によってボルドーのワインは一気に世界に広まりました。

その名残でいまだにヴィンテージものの高級ワインはフランスよりも
ロンドンやニューヨークの方が比較的安いようです。
オークションも必ずしもフランスの倉庫保管とは限りません。

しかし今でも高級ワインが世界で最も安いのは日本ではないでしょうか。
海外から日本にワインを買付けに来るケースが未だに有ります。

10数年前は中国人がやたらとラフィット・ロスチャイルドを買い付けに来ていました。
弊社で7万円で売った物が中国では77万の卸値段で取引されていました。

2年前あたりから中国でも下がり始めていますが10年前まで
一部の高級ワイン が中国の投機筋により急騰しました。

一方オーパス・ワン ロマネ・コンティなどは日本が一番高いのではないでしょうか?
一時期シャトー・マルゴーも高くなりすぎていました。

こんな特殊な例は別としても
ボルドーの赤ワインだけが美味しいわけではありません。
が、私はボルドーの赤ワインが一番好きです。
これは好みの問題で飲みなれているせいかもしれません。

私は35年程前から20年間ほぼ毎月仕事のため
イタリアに行っていました。
その間イタリアのワインは相当飲みましたし、輸入もしました。
しかし北イタリア・ピエモンテのワインはどうしても好きになれませんでした。
樽を焦がしたような味と臭いに消化不良をおこす気がするのです。
しかしながら日本にはイタリア料理店の数はフランス料理店の数の10倍もあります。
私にとっては現在イタリアのワインは高くなりすぎて手が出ません。

慣れというのは怖いものです。
先週もお伝えしましたが私は市販されているマヨネーズを食べると
気持ちが悪くなります。
でも食べ慣れている市販のマヨネーズが好きな方はたくさんいらっしゃいます。

フランスのワインよりもイタリアのワインの方が好きだと言う方が多いのは
日本ならではです。
ヨーロッパでは考えられないのです。
イタリアのレストランでフランスのワインが置いていない所は少なく、
フランスのレストランでイタリアのワインが置いてある所は
殆ど有りません。
それがヨーロッパの常識です。

ボルドーのワインでも上手に買えば安くて美味しい物が
いくらでも手に入ります。
ボルドーの高級ワインは15年ごとに安くなったり高くなったりすると
フランスの友人が言うのですが、今は上手に仕入れれば物の割には
安く買える 時期だと思います。

ところで日本のソムリエはやたらブルゴーニュワイン(ピノノワール)を
勧める傾向があるようです。
なぜだかわかりません。
きっと日本のフランス料理があっさりしているからだと思います。
凄腕シェフはボルドー(カベルネ・ソービニョン)を勧める事が 多いようです。
メルロよりもです。料理との相性だと思います。
料理無しだと メルロの方が飲みやすい場合が有りますが。

お酒でアルカリ食品は赤ワインだけです。
他の酒類はすべて酸性食品。
数年前から赤ワインのポリフェノールが話題になりましたが
身体に良い理由はそれだけではありません。
30年程前のスイスの新聞が発表した統計にボルドーの赤ワインを
飲んでいる人がガンで死亡しない確率は83%というのがありました。
戦前からボルドーの赤ワインを粉末にしたものを心臓病の特効薬に
している製薬会社が多いのには驚かされます。

私のイタリアの友人が心臓発作を起こしたとき、医者にボルドーの
赤ワインを飲むよう言われたと聞き、ボルドーから120本送ったこともあります。
ボルドーの赤ワインが身体に良いと書いてある本はたくさんあります。
なぜボルドーなのでしょうか。
土壌でしょうか。
ブドウの品種でしょうか。
いまだ明確には解明されていません。

ボルドーの赤ワインのポリフエノールには
多くのレスベラトロールと言う成分が含まれていると
話題に成っていますが、このレスベラトロールという成分を
いち早く発見したのが何と北海道大学の教授であり。
70年以上前の事でした。

ボルドーワインのしっかりしたものは 身体にも良いとされています。
今流行のアンチーエイジング、放射線治療、放射線予防
きりが無いほどですが
飲み過ぎなければですね!



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。




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ワインメルマガ ソムリエの追言「カレーもワインも健康にいい!」


ノムリエの追言
「カレーもワインも健康にいい!」


先週のカレーの話ではカレーのルーに、にんにくや生姜を入れるという話をしました。 にんにく&生姜 生姜は3ミリの厚さに切って3時間蒸し、天日干しを2日、陰干しでしたら1週間。

こうすると約十倍の効果がでます。 身体は暖まり風邪なんぞはすっ飛んでしまいます。 勿論これをカレーに入れるわけです。 効きますよ!

京都の仏教医学のマスター曰く、 人間の粘膜は広げると面積が約400m² になるそうです。 その80%が消化器系。 喉は一番大事な所だそうです。

風邪をひいたら酢に塩をスプーン2杯入れてよくかき混ぜたものでうがいをしてしてみて下さい。 2〜3回うがいをしたら最後に普通のお水でうがいします。 喉の痛みは取れ風邪も治ります。
何故って?人間は酢と塩で出来ているからです。

市販されているイソ何とかなどは喉にいる良い菌まで殺してしまうので止めた方が良いそうです。 「ではなく何故今そんな話を?」 ・・・・はいはい。
実は鬼の何とかで昨日僕は風邪をひきました。 十数年ぶりの出来事です。
これもカレーを食べられなかったせいです!?

手作りマヨネーズちなみによくオードブルで作るのが、ゆで卵に蟹をつめてマヨネーズをかけたものです。 マヨネーズは市販されているものは気持ち悪くなるのでもっぱら手作りです。

卵の黄身2個にマスタード、塩・コショウを入れ、1年寝かせた エクストラ・バージン・オリーブ・オイルを少しづつ加えてかき混ぜていきます。
蟹に非常に合います。
水っぽく成らない様に作るコツは、先ず黄身の状態のままで泡だて器でかき混ぜる。

これらには シャンパーニュ・白・ロゼ・赤何でも合います。

生ハム我が家にはいつも生ハムがあります。
普段はハモン・イベリコ・べジョータ(スペイン産)ですが、 今我が家に有るのは ジャンボン・ドゥ・バイヨンヌ (フランスのピレネ山脈に程近いバスク地方産)です。 あっさりしています。

ハモン・イベリコ・ベジョータはスペインのジブラルター海峡から 西北に数十キロほど行ったところのものが本物。

生ハム足のつめが黒く赤いラベルが貼ってあります。 パリーの三つ星レストランの殆どはこれです。 どんぐりだけを食べて育っていますから脂が美味しい。

生ハムは毎日食べないと少し硬くなります。
この硬い部分を細かくスライスしてサラダに入れますが、 カレーには大きめに切って食べる20分前にカレーに入れると うまく塩分が抜けて非常に美味しい!

いずれにせよワイン無しでは成り立たない食事です。



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。




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ノムリエの追言「世界一のカレー!」


ノムリエの追言
「世界一のカレー!」



(1)
玉ねぎ20個をくし形に切ったものを炒める。
マトンでブイヨンをとる。
これはあくまでもルーの為で、
骨・肉は十分ダシをとったら捨てる
(2)
奥の右の鍋には世界一と言われている牛のすね肉。これは塩コショウでこんがり焼いた後、2日半、煮込む必要がある。
左上の鍋のトリッパ(牛の胃袋)、
これは約4日間ほど煮込む必要がある。
(3)
玉ねぎはバターで飴色になるまで炒める。
(4)
飴色になると、まるでリンゴのコンポートのような甘さ。そこにニンニクと生姜を入れる。
(5)
カレー粉をいれた後は、クリュ・ブルジョワのワインを2本入れる。後は、鷹の爪、ニンジン、ジャガイモ、何でも好きな野菜を入れる。

ナンで食べてもいいし、
クスクスにぶっかけるのも良し。


私は古臭い家庭の育ちで台所に入ることを禁じられていました。
だから料理の事は一切わかりません。
しいていえば、食べるの大好きで、カレーは過去に数十回作ったことがあります。

食べた人は必ず世界で一番おいしいカレーだと言ってくれる。
でも世界で一番お金と時間がかかっているカレーでもある。

ポイントは玉ねぎを多くたくさん使う事によって唐辛子の辛さ、ニンニク、生姜を和らげることができる。 ただし、炒めるのに2時間かかる。

もう一つのポイントは、マトンでブイヨンをとる。
脂が結構出るために渋めの強いワインがうまくマッチングする。
ただ、まずいワインを入れると、せっかく時間をかけて作ったカレーがパーになってしまう。 高級でなくてもいいから、美味しいワインを使う。

カレー好きな友人の為に必死でつくったが、
結局ほとんどみんなに食べられ自分の胃袋にはほとんど入らなかった。

このカレーはワイン無しでは食べられない。特にボルドーの赤が合う。
お寿司よりも和食よりも、お蕎麦よりも、このカレーは絶対にワインに合う。



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。




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ワインメルマガ ノムリエの追言「ワインはご飯だ!」


ノムリエの追言
「ワインはご飯だ!」



こんにちは。
MICHIGAMIワインの道上です。

今日は自己流の飲み方をお伝えします。

日本の酒飲みは、
僕はこの酒しか飲まない、焼酎は芋だとか、いや麦だとか、
好みのものがあってそれ以外は飲まないという方が結構います。
実はワインもそうなんです。
フランス人はワインを飲まなくなったとは言うものの
未だ一人頭年間50リットル以上飲んでいます。
日本人の10倍以上です。

そしてボルドーしか飲まない方も多いのですが、
基本的にまとめ買いしたものを飲んでいる方が未だに多いのです。
中には1,200本単位で買う方もいらっしゃいます。
沢山のワインを持っている事は喜びでもあり当たり外れのない買い方です。

しかも 一つのワインをずっと飲み続けると ワインに対する一つの基準が出来、
年間通すと 寒かったり暑かったり湿気が多かったり少なかったり、
又食べ物によっても大きく変化します。

日本人は毎回毎回違うお米を買いますか?
多くの方はご自身のお好みのお米が有るのではないでしょうか?
毎回違うものを選ぶのは おそらく外国の方では?
あくまでもワインは食事をサポートするものでメインではありません。
だからこそ美味しくてリーズナブルなワインがありがたいのです。

フランス人は多くの日本人が毎回毎回違ったワインを
首をかしげながら飲む姿を見てびっくりします。
しかも何も食べないで赤ワインを飲む姿を見て僕もびっくりしてました。
おかず無しでご飯を食べるでしょうか?
ワインは料理のソース、と僕は30年前から言っていたのですが
最近某有名人が「ワインは最後のソース」と言ったとかで今回は
ご飯に例えてみました(笑)。

昨日フランス最大級の酒会社のシャンパーニュの責任者と
虎の門でランチをした際のお話です。
彼曰く、あるイタリアン・レストランで、ワイン・リストを見て
ビールを頼んでしまったそうです。
さすがに奥さんが「貴方フランス人?」
といって驚きましたが、
僕には良く分かります。
まずいビールはありません。
好きか嫌いかです。
不味いワインは有ります。
頭が痛くなるワインは有ります。
それでも平気でそんなワインを飲む日本人の多い事!!
がっかりします。

ワインは気取ったものではありません。
美味しい飲み物です。
格付けワインだとか 高級ワインだとか言い出したのはこの35年のこと。
それまでフランスではあまり能書きは言いませんでした。

ここ40年間でワインの飲む量が3分の一に減ったフランスでは
値段が高騰しました。
日本ではあまりお酒を飲まない方がワインを飲んでいます。
酒豪は日本酒に焼酎!
能書きを言わないでワインをがぶ飲みしましょう!

道上

日本では富の象徴として「蔵が建つ」と言います。
酒蔵も有りますが 基本は米蔵でしたね。
フランスではブドウ畑を南方の方でCote(丘)東の方ではDomaine (領域)
南西のボルドーではchateau (城)と呼びます。
ワインを沢山持つと言ことが富の象徴であったフランスでは、
ブドウ畑を持つことが国民の夢でした。
ボルドーのブドウ畑にはお城が多く
そこでブドウ畑の名称がシャトーになったのです



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ワインメルマガ ノムリエの追言「ワインの酸化」


ノムリエの追言
「ワインの酸化」



こんにちは。 MICHIGAMIワインの道上です。

最近日本では業者が商品の回転ばかりを考えるゆえ
寝かせる(保存をする)余裕が有りません。
ボルドーに多いカベルネ・ソービニヨンというぶどうの品種は
寝かせる必要がある物が多く、(特に質の高い物)
その為か最近は寝かせる必要のあまり無い 
ブルゴーニュに人気は移動しています。

しかしレストランのシェフ達は料理とのマッチングを考えると
味を引き立て易いカベルネ・ソービニヨンを好むようです。

難しいことはさておき、酸素に触れるということは
栓を抜いた後は勿論ですが 急激に温度が上がると
ワインが膨張して酸化の要因になります。

ワインが膨張しその後収縮する際に新たな空気が入り酸化しやすくなります。
暑い所だと熟成が早まります。それは良い場合も悪い場合もあります。
じっくり長期熟成には良くありません。

反対に若いワインを無理やり熟成を早める等という方法も有ります。
しかしこれは難しいです。

湿気が無いと乾燥したコルクから空気が入り酸化が進みます。
振動が有るとじっくり熟成出来ません。

おりの沈殿したワインが更に濁ると言う面も有りますが、
中の空気と必要以上に混ざり酸化すると言うことがあります。

その昔樽のワインを船に積み外海でどんぶらこ、どんぶらこと樽を揺らし
熟成を早めるという事をやっていた時代もありましたが、
これはあくまでも度数の強いワインのみです。

でなければデリケイトなワインは味が壊れてしまいます。

明るいと酸化が早まります。(だから濃グリーンのビンが多い)
窮屈と言うかよどんだ空気ではなく 風通しが良い方が有難い。

ところで長く暖かいところにあったワインは一旦寝かせた状態で冷やすと (締めれば)よみがえる場合が結構あります。ぜひお試し下さい。
あくまでも古過ぎないワインの場合です。

一度開けたが飲み切れずと言う方も多くいらっしゃいますね。

そういった場合バキュウムで真空にすれば2〜3日は味が変わらない。
確かにそうなのですが香が飛びやすいことも事実です。
そういう場合は予めハーフ・ボトルを用意して詰め替えることも良いかと思います。
僕が子供の時はビー玉を入れて空間をなくしました。 これも一つの裏技です。

当店のBag in Boxを毎週少しずつ飲んでみました。
開けてから1年半かけて飲み干しましたが最後までほとんど味が変わりませんでした。

コック(蛇口)からワインを出すたびに中のビニールが収縮して最後の1杯まで空気に触れないのです。 赤ワインの場合はここまで長く飲めましたがロゼなら3ヶ月、白だと1ヶ月ぐらいでしょうか。

先日フェイスブックで
「道上さんのメルマガを読んで、ワインセラーを買うのはやめることにしました」 というコメントをいただきました。
ワインセラーがないとワインが保管できない、だからワインが買えない、
と思っている方が結構いらっしゃる。
ワインセラーとか大そうなことはあとまわしにしてまずは飲みましょう、気軽に!


※Bag in Box
ビニールバッグBagに空気が入らないように 詰めたワインを紙の箱Boxに入れたもの



【 道上 雄峰 】
幼年時代フランス・ボルドーで育つ。
当時日本のワインが余りにもコストパフォーマンスが悪く憤りを感じ、自身での輸入販売を開始。




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ワインメルマガ ソムリエの追言「ワインの名前の意味」


ソムリエの追言
「ワインの名前の意味」



以前ワインの名前にいくつかパターンがあるということを書かせていただいたことがあります。 今回はその名前にどのような意味があるかについて書かせていただこうと思います。


ワインの名前の意味
皆様そのワインがどうしてその名前なったか考えた事はありますでしょうか。
日本のワインですと想像がつきます。 甲州と書いてあれば山梨県でつくられているワインか、甲州種のブドウからつくられているワインの意味です。

フランス語ですと少し難しいですね。 意味を調べてみるとなるほどと思うものが多く、 複雑なワインの名前の理解に 一役買ってくれるかもしれません。

ところで世界のワインには何種類位名前があるのでしょうか。
色々調べているのですが、具体的な数字は中々見つかりません。

例えばフランスのボルドーだけでも1万以上の生産者がいると言われていて、 生産者によっては数種類のワインをつくっている場合がほとんどなので、
その数は3万種類以上と言われています。

フランスやイタリアでは20万種類以上のワインがあるとも言われています。
両国とも世界の生産量の20%以上を占めていると言われていますので、単純計算で100万種類のワインがある計算になります。 それだけの種類のワインがあるので、中々覚える事はできません。 今回はフランスのワインの中でも名前が面白い物をいくつか取り上げてみようと思います。


黄金の雫
世界最高の白ワインの1つであるブルゴーニュのムルソー村に「グットゥ・ドール」と名づけられた畑があります。 意味はその味にふさわしい黄金の雫の意味です。

辛口の白ワインなのですが、 色を見ると甘口の貴腐ワインと間違えてしまいそうな色の濃さです。 ひょっとすると辛口白ワインの中では1番色が濃いかもしれません。

かの有名なアメリカ独立宣言の起草者、第3代大統領のトーマス・ジェファーソンもこのワインがお気に入りだったらしく、アメリカでもこのワインは人気があるそうです。

世界最高の白ワインを産出するムルソー村のワインですが、 この村には不思議と1番高い格付けの特級畑が1つもありません。
グットゥ・ドールも特急畑の1つ下にある1級畑の格付けです。

どうしてかと言うと畑の格付けが決まる時、 生産者の一部が税金が高くなるから反対したらしいのです。 税金が高くなると当然ワイン1本1本の値段も上がってしまいます。 結局はそれが消費者の負担になる事を良く思わなかった生産者のおかげで、ブルゴーニュの他のワインに比べてまだ値段が高騰していません。

高騰していないと言っても大人気のワインです。
トップ生産者、例えば「コント・ラフォン」がつくる グットゥ・ドールは近年の良い年の物ですと、数万円してしまいます。 近年ですと1990年、1997年、1999年がムルソーの当たり年と言われています。

お客様に何度か試飲させていただいた事があるのですが、 甘口のワインと同じ位エキス分が高いからでしょうか。まずその粘性の高さに驚かされます。 飲んだ時の舌触りも蜂蜜を食べた時みたいにトロリとしているんです。

飲み込んだ後には、ハチミツやバターの風味がいつまでも口の中に残ります。
この時どうしてこのワインがグットゥ・ドールか理解できた気がします。


シャンベルタン
優しい味わいの赤ワインが多いブルゴーニュの中でも、 ジュヴレ・シャンベルタン村のワインは渋み成分が多いワインとして知られていますが、 中には優しい味わいの物があります。 「シャルム・シャンベルタン」です。 シャルムの意味は英語で言うところのチャーミングです。

そしてシャンベルタンの意味です。 13世紀にある1人の農夫、ベルタンさんがジュヴレ村に やってきました。 ジュヴレ村で土地を買って畑を開墾したのです。
やがてその土地は、ベルタンさんの畑を意味する 「シャン・ド・ベルタン」と呼ばれる様になり、 次第に「シャンベルタン」と呼ばれるようになったそうです。 そしてジュヴレだった村の名前が、 ベルタンさんの造るワインがあまりに素晴らしかったため、 今では村の名前まで変わってしまったわけです。

ジュヴレ・シャンベルタンには果実味が豊かなワインができる「グリオット・シャンべルタン」と言う畑もあるのですが、 グリオットはサクランボの種類の1つです。

まだ軽井沢で働いていた時、業者の試飲会で、シャルム・シャンベルタンと、グリオット・シャンベルタンが飲める機会がありました。 場 所は長野県の松本です。 同じ長野県と言っても広い県、都市部と違って交通の便もあまり良くなく、電車で行くと2時間かかってしまいます。

当時働いていたレストランは仕事もいそがしく、 週1日の休みだったため休みの日は体を休めたかった所ですが、自分では中々手が出せないワインが試飲できるせっかくの機会、 体に鞭打ち片道2時間かけて行きました。

その試飲会で飲めるワインは もちろん2種類だけではありません。 ジュヴレ・シャンベルタン村で1番評価が高い 特級畑のシャンベルタンもありました。 しかもトップ生産者のクロード・デュガです。 3本買うと10万円は間違いなく超えます。
週に1度の休みにわざわざ来たかいがあります。

そのどれも間違いな く美味しいのですが、
飲み比べてみるとどれがどのワインか面白いぐらい分かるんです。

シャンベルタンはスケールが大きく、まるでボルドーワインと間違えてしまいそうな位渋みが強く、 シャルム・シャンベルタンはその名前の通り、渋みはあまりなくブルゴーニュらしい繊細な味わいです。 シャルム・シャンベルタンは言われなければ、この村のワインと分からないかもしれません。

グリオット・シャンベルタンはひょっとすると味よりも香りに特徴があるかもしれません。 香りのテイスティング用語でも「グリオット」があるのですが、 本当にグリオットの香りであふれています。 他のシャンベルタンにもグリオットの香りがありますが、 グリオット・シャンベルタンの香りは別格です。 この辺りがグリオットと名づけられた所以でしょうか。


憂鬱よさようなら
某有名マンガにも取り上げられたボルドーのワイン 「シャトー・シャス・スプリーン」
この意味は「憂鬱よさようなら」ですが、 元々のシャトーの名前は、 人の名前からつけられていて、「グラン・プジョー」であることはあまり知られていません。
偉大なプジョーさんのお城と言った意味です。

それがなぜシャス・スプリーンに変わったかと言うと、 19世紀に詩人のシャルル・ボードレールが書いた スプリーンと言う詩から引用したと言われていますが、 実はもう1つの説もあります。

ワイン愛好家のロード・バイロン(イギリスの詩人)がこのシャトーを訪れて ワインを飲んだ時に、 「憂鬱を取り除くには、このワイン以上の物はない」と言った記録があるそうで す。 ロード・バイロンも何かつらいことがあったのでしょうか。ひょっとするとつらい時にお酒を飲んで忘れようとするのは、世界共通なのかもしれません。

ワインの名前からその味を求められたり、 逆に味わいからその名前がつけられたり、 どちらもあり得ると思います。 どうしてそのワインがその名前になったか、 考えながら飲むとワインが一際楽しくなると思いませんか。



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ワインメルマガ ソムリエの追言「開封したワインの保存」


ソムリエの追言
「開封したワインの保存」



今回は開封したワインの保存について書かせていただきます。


開封したワインの保存方法
皆様はもし開けたワインを飲みきれなかった時どの様にしていますでしょうか。

おそらくは、
・抜いたコルクで栓をする
・飲み残したワインを小瓶に移す
・手動の空気抜きを使う
・窒素ガスを入れる
・オリーヴオイルを注ぎ油膜を張る

といったところでしょうか。

どの保存方法が良いのでしょうか。
この中には少し費用がかかる物もありますので実際に試してみました。
ひょっとしたら費用がかかるものより、かからないものの方が有効的かもしれません。


抜いたコルクで栓をする
間違いなく、これが一番費用も手間もかからない保存方法です。
抜いたコルクをはめて冷蔵庫に入れるだけです。

ワインを冷やすと酸化を遅らせる事が出来ます。
翌日飲むのであればこれで十分かもしれません。
ただし、数日の保管であればボトルの中の空気が気になります。
ワインの量が減るにつれボトル内の空気が必然的に増えてしまいます。

一度開けたワインの天敵は酸化です。
ワインの場合、酸化とは、空気中の酸素に多く触れてしまうことにより酢酸菌が繁殖してしまい、最終的にはお酢の様に酸っぱくなってしまう事を言うのではないでしょうか。1日程度では酸化こそすれ、酸っぱくはなりません。
ワインによっては美味しくなるものもあります。

飲み残したワインを小瓶に移す
市販されているジュースの瓶はワインの半分ほどの量の物が多いです。
ワインが750ml、ジュースの瓶は350ml。
国産のワインは日本酒の4合瓶を元にした容量なので720mlです。

空き瓶のぎりぎりまでジュースの瓶をきれいに洗って、乾かせばワインの保存容器にぴったりです。空き瓶のぎりぎりまでワインを入れれば空気にもほとんどふれません。

ほぼ完璧な保存方法かもしれませんが、瓶に移す時にかなりワインが空気にふれてしまいますので、熟成したワインに行うのは少々不向きかもしれません。

レストランに行った時にソムリエが、ワインをガラスの容器に移しているのをご覧になった事はないでしょうか。あれは熟成したワインに出る澱をとるためや、空気にふれさせるために行われるのですが、熟成したワインですと空気にふれる効果が出すぎてそれを行っただけで酸っぱくなってしまう事があります。

小瓶へ移すカベルネ・ソーヴィニヨンを使った強い味の物、例えばジョンカードの赤ラベル紅白ラベルの様な赤ワインですと、酸っぱくなる不安は全く無く、美味しく飲める様になります。

この方法ですと1週間ぐらいの保管が可能かもしれません。私も試しましたが白ワインで3日、赤ワインで5日間美味しく飲めました。それを超えると飲めないほどではありませんが、少々酸味が出てきた様に感じました。

小瓶に移し替えた時にもしワインで一杯にならなかった時は、ビー玉を入れてみてください。そのまま空気が入った状態ですと、小瓶に移した意味がなくなってしまいます。
ビー玉を入れる事により液面が上がり、空気と分ける事が出来ます。


手動の空気抜きを使う
手動の空気抜きすっかり有名になりました手動の空気抜き
私はてっきりすべての商品が「バキュ○ァン」だと思っていましたが、オランダのメーカーが商標登録をしているらしく、メーカー毎に名前が違うみたいです。

使い方は専用の栓をボトルの口にはめ、器具を使ってボトルの中の空気を抜くだけです。
手動なので完璧とはいきませんが、真空に近い状態になります。ほとんど酸化しなくなります。

ただし、同じワインで行えば行うほど間違いなく香りが飛んでしまいます。3回位ですと気になりませんがそれを超えて行うと、香りがほとんどしないワインになってしまいます。
香りがほとんどしないワインは楽しみが半減してしまいます。


窒素ガスを入れる
ワインの保存方法としては一番費用がかかるかもしれません。
市販の窒素ガスボンベで窒素をボトルに入れる方法です。

私もレストランで勤務していた時は使用していましたが、あまり効果を感じる事ができませんでした。ただコルクで栓をするよりは酸化のスピードはたしかに遅く、2〜3日は美味しく飲めますが、それを超えると明らかに酸化してしまいます。

調べたところ窒素は不活性度(他の物質と反応しない性質)がそれほど高くなく、空気と重さがあまり変わらないらしいのです。ボトル内に空気が残っていると空気と混ざりやすいので、せっかくのガスの効果が発揮できません。

道上はワインが窒素と混ざると味がおかしくなるとも言っています。
装置の中にワインを逆さまにして入れて、色々なグラスワインを飲める様にしているお店が増えているが、そのお店のほとんどが1年以内に潰れているのはワインの味を不味くしているからだと。

確かに窒素マシーンは高いのですが、グラスワインが悪くならないメリットがあります。それを使う事によりグラスワインを増やす事が出来、集客につながっているはずですがお客様が離れてしまい閉店する店が多いのは、ワインが不味くなっているからなのかもしれません。


オリーヴオイルを注ぐ
保存について昔から議論されていた事に、オリーヴオイルを使用してワインを保存するがあります。理屈の上ではワインの上に油膜を張るので、ワインが酸化しません。

ただし、酸化しない代わりにワインがオリーヴオイルの香りになってしまいます。ワインの表面には油が浮いてしまい、完全に取り除くのは不可能です。
ヨーロッパの人達はオリーヴオイルが浮いているワインを飲んでいたのでしょうか。

フランスに長く暮らした道上は、そんな話聞いたことが無いと言っています。
果たして本当のところはどうなのでしょうか。


今回開封したワインの保管について色々試しましたが、個人的には小瓶に移すのが1番効果的に感じました。飲み残したワインを保存するのに費用もかかりません。

もちろんワインにもよりますが、白ワインよりも赤ワインの方が5倍以上長く保存できるように感じます。赤ワインのタンニンには抗酸化作用、防腐作用があるからでしょうか、酸化を防ぐ役割もあるのです。

ブドウの種や皮からだけでなく、樽からもタンニンは抽出されます。白ワインでもタンクで熟成されたシャブリやサンセールよりも、樽で熟成されたムルソーやプイィ・フュメの方が酸化が遅いようです。

ジップロックもしちょうど良い大きさの小瓶がない時には、食品を保存する袋のジプロックも使えると思います。

真空に近い状態が簡単につくれ、量の調節が簡単です。ワインをこぼれる様にふたをしてしっかりと空気を抜いてあげると空気がほとんど残りません。

ただし真空にかなり近いと思いますが、ジプロックの場合は3日以上はおすすめしません。ビニールの成分がワインに溶け出し、味が変わってしまいます。



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ワインメルマガ ソムリエの追言「ワインの保存 その2」


ソムリエの追言
「ワインの保存 その2」



今回は先週に引き続き、ワインの保存について書かせていただきます。

ワインの保存で気をつけなければいけない事に、温度があまりに高すぎたり低すぎたりした場合、ワインの味を悪くする事は先週書かせていただきましたが、振動はどうしていけないのでしょうか。


ワインの保存と振動
振動によりワインがゆれると中のワインがゆれ、静止状態よりも酸素がワインに溶け込んで酸化を促進し、成熟を早めます。 成熟を早めると言う事は、より酸化が促進されているという事です。

ワインを長期保存しようと思ったら、あまり酸化しないようにしてあげれば良い訳です。 ワインは酸化するとお酢に近い状態になります。お酢は水より軽いから、ワインより上に来ます。そうなると、一番上の部分はお酢でふたをされた状態になる訳です。

お水に少量の油をまぜてしばらくほうって置くと上の方に油があがってきますが、同じ様な状態になります。 本当に薄い膜ですがふたをされた状態になり、その分ワインが空気にふれないので、ワインの酸化が遅くなります。

ワイナリーにあるような振動の無い地下ワインセラーで静かに休ませておいたワインが先に出荷されたワインよりも若々しく感じる時があるのは、振動がほとんど無く、薄いお酢の層でしっかりとふたをされたため、ワインの酸化が進まなかったためなのかも知れません。

振動があるとそのお酢に近い成分がワインに混ざっているためふたができず、より酸化しやすい状態になります。場所が無い事や、コルクの乾燥があるので、横にして保管するのが当たり前になっていますが、十分な湿度の場所で立てて保管した方が赤ワインの場合、澱も沈むので、良い保管だと思います。

ボトルを開けてからもお酢の層ができている事を実感できるお酒があります。
ワインバーであまり注文する人がいない、長期熟成のポートワインやマデイラを頼んだ時に一杯目があまり状態が良くない時があります。上の方にお酢の層ができてしまっているためです。

そのおかげでワインの酸化が遅くなっていたりするのですが、
それを飲んでも美味しくはありません。

ワインバーで、長期熟成して美味しそうなポートやマデイラを注文して酸っぱく感じた時に2杯目を頼むとひょっとすると味が違っているかもしれません。


ワインの輸送
ワイン画像保存する時だけでなく、買ってきたワインを飲む時も気をつけなければいけません。

ワインショップで自分で買ってきたワインを大事に運んできた時は良いのですが、ネットショッピングで買って宅急便屋さんが運んできてくれたワインは、数日休ませてあげた方が美味しく飲めます。

長旅をさせたワインは休ませた方が美味しく飲めると言われていますが、
それは振動によってワインが疲れてしまっているからです。

長旅と言うほどの距離ではありませんが、ワインの保管庫から運ばれてきたワインは多かれ少なかれ疲れています。

例えば、毎年11月第3木曜日に解禁されるボジョレー・ヌーボー、解禁その日に飲むより、数日休ませてから飲んだ方が美味しく飲めます。ガメイ種のブドウを使ったフルーティーな味わいが楽しめるワインですが、飛行機でゆられて日本にやってきて、しかも車に乗せられて運ばれてくるため、いかにも疲れたトゲトゲとした味わいで甘さをあまり感じません。

数日後に飲むとそのトゲトゲが無くなってワインの甘さを感じるようになります。解禁当日に開けたワインの残りを次の日に飲んでも美味しくなっている時があります。 若いワインでも疲れるんです。それが少し熟成されたワインであれば、なおさらだと思います。


光(紫外線)
ワインの大敵紫外線ワインの大敵とされているものに、光もあります。
女性は紫外線を気にされている方が多いと思いますが、お肌へのダメージ以上にワインにとって紫外線は大敵です。

少し難しい話になりますがワインが紫外線にあたるとビタミンや有機酸の分解が進み、酸化していきます。何よりも光があたる事によって、ワイン自体が温まってしまいます。

特に紫外線をそのまま通してしまう透明なボトルは要注意です。色のついたワインボトルは少しでも紫外線の影響を受けないように色がついています。
ワインを熟成させる必要が無い時は透明なボトルが選ばれているようです。
熟成をさせる必要が無いワインであれば、紫外線の影響を受ける前にワインが消費されてしまうので、色のついたボトルを使う必要がありません。

具体的に紫外線でワインの味がどう変わるかと言うと、前回に引き続きビールの話になってしまいますが、少し古くなってしまった瓶ビール飲んだ事はありませんか。瓶ビールも紫外線にあたってもできるだけ悪くならないように、色のついたボトルを使っています。(日本のビールは100%ですし、輸入ビールも透明なボトルはほとんどありません)

日光にさらされたビールは変に酸っぱくなって、ぼけたリンゴの様な味になってしまっています。屋外で放置されて太陽にさらされたビールは賞味期限が切れる前に飲んでも美味しくありません。ワインでも同じ事がおきてしまいます。


日本酒も実は
日本が世界に誇る日本酒も紫外線にはかなり弱いです。
デパートに行くと多くのワインがセラーで厳重そうに管理されていますが、日本酒はほとんど表に出しっぱなしになっています。日本酒はワインよりも傷みやすいのですが、あまりその事実は知られていません。

日本酒・米ワインの原料はブドウで、日本酒の原料はお米です。ブドウはフルーツでお米は穀物です。フルーツには酸味がありますが穀物には酸味がありません。

ワインが世界中で普及したのはブドウが世界中でつくられていたのはもちろんですが、酸味があることによって少なからず防腐作用があったことがあります。

ワインのアルコール度数は13度ほどですが日本酒は15〜16度位です。
ほんのわずかな違いですがとても重要で、日本酒は酸味が無いので、アルコール度数が高くないとあっという間に痛んでしまいます。保存するためには、そのアルコール度数まで上げる必要がありました。

アルコール度数が高ければ保存に向いていますが、高すぎると味わいのバランスが壊れてしまいます。バランスの良い所が15度〜16度だった訳です。

ワインよりもアルコール度数を上げて保存する必要があった日本酒ですので、温度はもとより紫外線にも気をつけなければなりません。 日本酒を買う時は、是非きちんと管理された日本酒の保管庫がある酒屋さんで買う事をおすすめします。
ワインよりもよっぽど気をつけなければなりません。

先週に引き続き長々とワインの保存について書かせていただきましたが、高級ワインの保存なら別ですが、数ヶ月程度のワインの保存では意外とそこまで難しく考える事はないのかも知れません。


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ワインメルマガ ソムリエの追言「ワインの保存」


ソムリエの追言
「ワインの保存」



今週はワインの保存について書かせていただきます。

ワインを保存する時に気をつけなければいけないのは、
・温度
・湿度
・光
・振動
と言われています。

そして道上はそれに加えて風通しと言っています。
ワインのボトルを空気がよどんでいない所に置いておく事も必要だとか。

ヨーロッパに限らず、日本の山梨や長野県でもワイナリーにある地下ワインセラーは湿気が十分にあるものの風通しを良くしてあり、中に入ってもじめじめしていません。 確かにコルクでしっかりとふたをされていても、空気のよどんだところに置いてあったワインはあまり飲む気がおきません。

そういうことであれば家庭にあるワインセラーは、温度、湿度は大丈夫ですが、光、振動、風通しについてはワインの保管に関して最適とは言えません。透明なガラス扉ですと光を通し、コンプレッサーの振動があり、風は通りません。 そうなると家庭用のセラーも、冷蔵庫も機能的にはそんなに変わらないのかも知れません。

地下室のワインセラー何十万円もするような高級ワインであれば、家庭用のワインセラーよりもいっそどこかの地下セラーに預けた方が良いのかもしれません。
理想的な温度で、湿度があって、暗くて、振動が無く、風通しもあります。


温度変化(高温)
ふいているワインワインの一番の大敵は温度変化と言われていて熟成に最適な温度は白ワインで10度、赤ワインで14度と言われています。ワインが30度を越えるような高温に急になったりすると、ボトルの中のワインが膨張してしまい、ふいたりして味が悪くなってしまうと言われています。

ラベルが汚れたワイン、見たことありませんか。
コルクの隙間から噴出してしまい、たれてフィルムキャップやラベルを汚してしまったワイン。そのワインを開けると、コルクの周りに固まってしまったワインがこびりついてしまっています。一度高温になってしまったワインはコルクが汚れてしまっていますが。適温で保管されたワインのコルクはきれいなままです。

一度ふいてしまいコルクが汚くなったワインは良い香りはまったくせず、舌触りもイガイガとして美味しくありません。ただ程度によっては一度冷やしてあげると、美味しく飲めるようになる物もあります。捨ててしまう前に是非一度試してみてください。

私が以前軽井沢に住んでいた時の事なのですが、よくワインを買っていた酒屋さんがありました。お店にセラーが無く、冷房があまり効いていない酒屋さんでした。 今でこそ軽井沢にはワインショップが増えていますが、14、5年程前ですと軽井沢でワインを売っているお店はその酒屋さんぐらいしかありませんでした。

そのお店で一番初めに買ったワインは赤ワインでブルゴーニュとボルドーです。
すると案の定ブルゴーニュの方はブドウ酒らしい味わいは無く、渋味や酸味が気になり、飲んだ後には口の中にイガイガと残る嫌な味わいでした。
一方でボルドーのワインは、ヴィンテージを考えると熟成が進みすぎている感じはありましたが、(2005年の時に、2000年ヴィンテージだったと思います)美味しく飲めました。渋味や酸味が適度に落ち着いており、何よりも口の中にイガイガと残る感じがありません。

ワインの味で言うとボルドーワインの方が渋味が強いので、イガイガする感じが出ても良い気がします。ですが、ブルゴーニュにはイガイガする味わいの物が多く、ボルドーは美味しく飲めるものが多かったです。

ワインは同じ保存状況でしたので、ブルゴーニュのピノ・ノワールの様に繊細なブドウ品種ですと、温度に気を使う必要がありますが、ダメージを受けづらく、もし受けたとしてもダメージから回復しやすい酒質の強いワインは普段飲む時にはそこまで気にする必要が無いと言う事なのかも知れません。例えばボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、南フランスのシラーやグルナッシュの様なワインです。


温度変化(低温)
白ワインの保管に最適な温度は10度位と言われていて、少々冷たすぎるかも知れませんが、これは白ワインが赤ワインの様に熟成を必要とせず、フレッシュな味わいを楽しむ物が多いからかも知れません。白ワインでも、赤ワインでも10度以下ですと熟成が止まってしまいます。

白ワインの保管であれば冷蔵庫に入れておけば良さそうですが、冷やす時は良いが冷蔵庫で保存するのは良くないといった話もよく聞きます。乾燥していて他の食品のにおいが移るからワインがダメになると言います。

確かに10年、20年ですと乾燥と、においでワインがダメになるかも知れませんが、1〜2ヶ月程度であれば、平気です。

ロゼ私が以前働いていたホテルで、コート・デュ・ローヌのロゼワイン「タヴェル・ロゼ」がリストに載っていたのですが、ちょっとした手違いで一年ほど冷蔵庫に入ったままの物が一本残っていました。しかしコルクは乾燥しておらず良い状態でした。コルクが乾燥して無いという事は、においの移りも無いという事です。

ちょうど私がソムリエ試験前の時でしたので、私の勉強の為に先輩のソムリエが一年間冷蔵保存されたこのワインと、セラーで保管されたワインの飲み比べをさせてくれました。

色を比べると、冷蔵保存の方はピンクの色合いが強いでしょうか。若いワインの証拠です。セラー保管の方は少し茶色の色合いが出ていました(あまり美味しそうな色ではありませんが、タマネギの皮の色と例えられたりします)

味わいはやはり色と一緒で、冷蔵保存の方は果実味がしっかりしており、フレッシュな酸味があります。例えるならボジョレー・ヌーボーのロゼみたいな味わいです。

セラーに置いてあったワインは少し熟成した感じがしました。果実味が少し大人しくなっていて、酸味が丸くなっています。 これはどちらかのワインが悪くなっている訳では決してありません。

同じヴィンテージのワインを飲み比べる事は中々ありませんでしたが、何度か冷蔵庫に入れっぱなしにしておいたワインを飲む機会がありました。それらはセラー保存のワインに比べてあまり熟成してないものが多かったです。

もしセラーがなければ1年位なら冷蔵庫は有効な保存方法だと思います。少なくとも、真夏の室内にほったらかしよりは美味しく保存できます。

とはいえ、冷蔵庫位の低温なら問題ありませんが、あまり低すぎる温度の保存はおすすめできません。 冷凍庫や気温がマイナスになるときの室外での保管です。
以前冷えてない白ワインをみんなで飲もうと思い冷凍庫で冷やして、忘れてしまった事がありました。3時間ほど冷凍庫で冷やしてしまい、半分シャーベット状になってしまいました。
シャーベットが溶けたところで飲んだのですが、味はできの悪いぶどうジュースです。水っぽくなってしまい、ワインの香りがほとんどしません。普段ですと、味が少々悪くても残さず飲んでしまう私ですが、さすがにそのワインは処分してしまいました。

お風呂上りにビールを飲もうとして、冷凍庫に入れたまま忘れてしまった事はありませんか。日本のビールはしっかりと冷やした方が確かに美味しいですが、半分凍ってしまったビールはどこか間の抜けた味がします。ワインでもビールでも一度凍ってしまった物は美味しくありません。


もしかすると
ここからは未検証の話ですが、10度を下回る温度で熟成があまり進まなくなるのであれば、振動が関係ない部屋ごと冷やす事ができる冷蔵庫に、ちょうど飲み頃を迎えたワインを入れておけば良い状態でいつまでもその美味しさを楽しめる事になってしまいます。

いつまでも一番美味しい状態を楽しめるのは素晴らしい事かも知れませんが、若いワインから段々と飲み頃に向かい美味しくなり、そして最後には美味しく飲めなくなってしまう。それもワインを楽しむ事の1つなのかも知れません。

来週も続いてワインの保存について書かせていただこうと思います。


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■コルクを抜くまでの保存方法や温度管理は?

ワインセラーは保存に適していない?
窮屈すぎるワインセラーの空間、その理由は・・・。

■ワインの上手な購入方法を教えて!

よくある質問の一つ、ワインはどんなお店で買うのが良いのか。
コストパフォーマンスの良い仕入れとは?
沢山種類を置いてあるお店のワインは高い?その理由とは・・・。

■ワインはご飯のようなもの?

フランス人は多くの日本人が毎回違ったワインを首をかしげながら飲む姿を見てびっくりしています。
日本人は毎回毎回違うお米を買うでしょうか?多くの方はお好みのお米があります。
同じようにワインも同じものを飲み続けることでワインに対する基準ができるようになります。

■ボルドーとブルゴーニュ

日本ではボルドーとブルゴーニュはフランスの2大生産地として、ワインの双璧のように言われていますが、実際のところは?ヨーロッパでのブルゴーニュの赤ワインの評価は?

■ワインは栓を開けてからどのくらいの時間美味しく飲める?

ワインや好みによりますが、一般に売られているワインなら30分位といったところでしょうか。しかし、カベルネソーヴィニョンの割合が高いものは2時間位経ったほうが美味しい場合が多く、何と開けてから翌日の方が美味しくなっているワインも??

■ボルドーの赤ワインは他と何が違うのでしょう?

ワインの歴史、生産量、どれをとってもボルドーは世界を圧倒しています。
フランスにとってそしてヨーロッパの歴史においてボルドーは大変重要な都市です。
フランス史上2度もボルドーに首都が置かれたことをご存知ですか?

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