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名人のこだわり 「フグについて 〜「支え」の味」 後編


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名人のこだわり
「フグについて 〜「支え」の味」 後編

「内湾のフグ」と言いますと 豊後水道の大分の方か、山口の方です。
どちらも味が違いますが、値段はほぼ同じくらいで、味も安定しています。

養殖のフグでも山口の物は、味がしっかりしていて臭みもありません。
餌や飼育が良いのでしょう。
他の産地の養殖はなかなか良い物はありません。
大変安定しているので、フグ屋さんや日本料理屋さんでも
これしか使わないというお店もあるくらいです。

天然では静岡や愛知のフグもありますが、
ものすごくばらつきがあって、身にほとんど味が無い物もあり、
個体差も大変大きかったです。
天然でも、良くないフグは身の甘さがありません。
値段も山口の養殖のフグに比べると2倍程になってしまいます。

山口の養殖のフグと、豊後水道や山口の天然フグは3倍は違います。
ただ、どうしても「養殖では無い味」という物もあるので、天然フグを選んでいます。

天然と養殖の差は、他の魚よりも微妙な差です。
山口のフグの天然と養殖の違いで言えば、「あとくち」です。

美味しい昆布だしというのは昆布臭くありません。
フグも天然の物は臭いがしつこくありません。
フグの仲買いさんに聞いた話ですが、てっちりを調理していて、
小さな娘さんが「今晩はフグだ!」と言うときは、決まって養殖で、
天然のフグの時には気付かず、何も言わないそうです。

味については養殖の方が甘味が強いくらいなのですが、
不自然な甘さとも言える感じでもあります。

フグ刺しとフグネギ
フグ刺しとフグネギ
高等ネギが元の名前ですが、癖が強すぎず、
フグに合うネギの為、フグネギとも呼ばれます。


「旨み」というのは味としては口に入ってから割と後に来るものなのですが、
「甘み」は最初にふわっときます。

フグに甘みが無くても、ポン酢には醤油からくる甘みがありますので、
旨みさえあればどうにかなってしまう部分があります。

ワインと合わせる時にはポン酢は合わず、
使いませんので フグ自体に甘みがある物が良い。
そこで豊後水道か山口のフグを比べると、山口の方がほんの少しですが甘みがあります。
そういった理由から、FONDでは山口のフグを使う事が多いです。

このように、同じ「フグ」と一口に言っても、
やはり大きな違いがあります。
食感だけの食材でしたら、長くこの価格帯で取引されるものでは無いでしょう。



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