日欧文化交流の先駆者「道上 伯」とは?

道上 伯 
(1912~2002)

柔道家としてフランスを拠点に半世紀、柔道の指導を通じ、海外に武士道精神を伝えました。

また、在欧日本人の中で一番最初に日本とヨーロッパとの貿易許可証を取得した人物です。

柔道の試合において生涯無敗を誇り、「心・技・体」という言葉を最初に使ったのも道上伯と言われています。

道上 伯 (1912~2002)

道上 伯 物語 (haku-michigami.com)

メールマガジン「古武士(もののふ)」

道上伯物語

道上伯は日本至上主義、権威主義、伝統主義の講道館や日本柔道界を批判するとともに、柔道のJUDO化=スポーツ化を危惧し、武道としての柔道を普及し続けました。

戦後1953年、フランス柔道連盟から「本格的な柔道の指導者を」と、1年契約で招聘されました。その後、帰してもらえずヨーロッパ・アフリカ・アメリカなど54カ国で各国の最高技術顧問として柔道の指導にあたりました。

中には東京オリンピックの柔道金メダリスト、オランダのアントン・ヘーシンクのように無料で長年に渡って個人指導した選手も数多くいます。

道上伯 柔道指導光景

道上伯とボルドーワインの関わり

道上伯は戦前武道の教育者養成学校(柔道の元)にして(日本で唯一の専門家養成所)、大日本武道専門学校を卒業後高知商業高校で3年間教鞭を執り、その後、上海の東亜同文書院で6年間教鞭を執りました。その頃からフランス租界(外国人居留地)でよくワインを飲んでいました。

また、どういった因果なのか、パリ、特にボルドーに居を定めました。ボルドーは2度に渡ってフランスの首都でした(イギリス統治下)。

1789年フランス革命ではジロンダン(ジロンド地方のグループ・日本での薩摩藩・長州藩)ジロンド地方とは、ほぼボルドー地方の事を言います。

ボルドー地方は歴史的にスポーツが盛んで強く、武士道精神がもっとも根付き易かったのかも分かりません。気候が良く食べ物も美味しかったそうです。

道上伯 ボルドーの道場の前で

また、ボルドー駅(ラ・ギャール・サンジャン)の裏に食肉処理場があり、そこがフランスの牛肉を半分供給していました。今だに、アントルコート、ボルドレーズ(ボルドーステーキ)は世界的に美味しいステーキの代表です。

道上伯は、日本とヨーロッパとの貿易許可証を一番最初に取った人物でもあり、その当時、日本の自動車メーカー等から「許可証を使わせてくれ」というお願いが多かったようです。

また、ボルドー中のワイン業者から、サンプルが送られ、ボルドー中のブドウ酒は全て飲んだと豪語していました。事実当時は現在に比べ、ボルドーの生産者の数が数十分の一でしかなかったのでありうる話です。

その中で道上伯が一番気に入り毎昼毎晩愛飲していたワイン「シャトー・ラ・ジョンカード」を息子の道上雄峰が「友人達に分け与えたい!」と父親に内緒で父親道上伯の写真入りラベルを生産者に作らせ無料で毎年1万本ほど配っていたところ、 「お金を出してもいいから、もっとたくさん飲みたい!」と多くの方に頼まれ、一般販売を始める事に成りました。

ヨーロッパでは一般的に「ボルドー赤ワインは体に良い」、という常識になっています。

フランスワインは、
「Vins de Table」「VDQS」、「AOC」等の、格付けがされており、また、グラン・クリュ、プルミエ・クリュ等があり、我々日本人にはなじみがなく、よく分からないという事から、「ボルドーの武道酒」という「武道」と「ブドウ」をもじった商標を登録し、柔道の白帯、黒帯、紅白帯、赤帯にちなんで、白、黒、紅白、赤、4色の分かり易いラベルを作りました。

白黒紅白赤ラベル

目安として、白ラベル、黒ラベルは収穫後の熟成期間が短いものでも飲み易い仕上がりであり、紅白ラベル、赤ラベルと色が変わるのに従って、長期熟成に適したワインになっている、と御理解頂けばよろしいかと思います。

各々のワインの特徴は下記の通りです。

白ラベル黒ラベル・・・

メルロー:80%
カベルネ・ソーヴィニョン:20%

樹齢25~35年の若木から、取れたブドウを使用しています。

早い時期に成熟を迎える、メルロー種のブドウを多く使っているので、 2~3年の比較的短い熟成期間でも、なめらかな美味しさが楽しるため、今までワインを飲みつけていなかった方にも、美味しく召し上がって頂けるワインです。

また、長期熟成に適した、カベルネソーヴィニョン種のブドウをブレンドしているため、時が経つごとに味わいの変化をお楽しみ頂けます。

紅白ラベル・・・

メルロー:50%
カベルネソーヴィニョン:50%

樹齢35~45年の成熟した木から、取れたブドウを使用しています。

長期熟成させる程に、ワインに深みのある、香りと味をもたらすカベルネソーヴィニョン種のブドウと、短期熟成でも滑らかさを楽しめるメルロー種のブドウのそれぞれの魅力を引き立たせあうことにより、5年以上の熟成期間でお楽しみ頂けるワインです。

赤ラベル・・・

メルロー:20%
カベルネ・ソーヴィニョン:75%
カベルネ・フラン:5%

赤ラベルは、樹齢45~55年の充分に成熟したブドウの木を使用して、カベルネ・ソーヴィニョンの品種のブドウを多く原料に使用しております。

カベルネソーヴィニョン種のブドウは長期熟成させる程に、味、香りを深めていくことに特長があり、10年以上熟成して、いよいよ飲み頃を迎えるワインとなります。

また、品質へのこだわりとして、特に優れたブドウの収穫年にしか生産を行わないことで、自信を持ったワイン作りを行っています。

現在のラベルと以前のラベル

シャトー・ラ・ジョンカードの現ラベルになったのは1990年代に入ってからの事で、紅白ラベルは2016年に新たに制作しました。

「輝く偉業12人追加・・松山の愛媛人物博物館・・」

2021年3月23日付愛媛新聞(掲載許可番号:d20210330-04)